※医療脱毛は自由診療のため、公的医療保険は適用されません。効果・リスクの感じ方には個人差があります。
医療脱毛のコースを契約するとき、「もし途中で通えなくなったらどうなるんやろう」と不安になりませんか。数十万円の契約なので、当然の心配だと思います。
この記事では、元看護師の運営者が、医療脱毛の途中解約について「法律でどこまで決まっているか」を消費者庁の情報にもとづいて整理しました。クリニックごとの規定ではなく、まず法律の枠組みから押さえます。
先に結論を言うと、医療脱毛の契約は原則として途中解約できます。ただし「解約できる契約」と「そもそも対象にならない契約」があり、返ってくる金額も「残り回数分の全額」ではありません。
医療脱毛は途中解約できる(法律で決まっている)
医療脱毛は、特定商取引法の「特定継続的役務提供」のうち「美容医療」にあたります。消費者庁の特定商取引法ガイドによると、対象になるのは次の2つを両方満たす契約です。
- 役務の提供期間が1か月を超えるもの
- 契約金額の総額が5万円を超えるもの
この条件を満たす契約であれば、クーリング・オフ期間が過ぎたあとでも、将来に向かって契約を解除(中途解約)することができます(特定商取引法第49条)。理由は問われません。「引っ越すことになった」「思ったより通えない」でも解約自体は可能です。
逆に言うと、1回だけの契約や、総額5万円以下の契約は、この中途解約のルールの対象外になります。ここは後半でもう一度触れます。
契約から8日以内なら、クーリング・オフ
法律で定められた書面を受け取った日から数えて8日以内であれば、書面または電磁的記録によってクーリング・オフができます。
クーリング・オフをした場合、消費者庁の解説では次のように整理されています。
- すでに施術を受けていても、その対価を支払う必要はない
- 損害賠償や違約金を支払う必要もない
- すでに支払ったお金は、速やかに返してもらえる
つまり8日以内なら、契約はなかったことになります。カウンセリング当日に契約して、帰ってから冷静になって考え直した——という場合は、まずこの8日間を意識してください。
なお後々のトラブルを避けるため、書面の場合は特定記録郵便・書留・内容証明郵便などで行うことが薦められています。メールで行う場合は送信済みメールを保存しておく、といった証拠を残す方法も消費者庁が挙げています。
8日を過ぎたら「中途解約」。返金はこう計算される
8日を過ぎると、クーリング・オフではなく中途解約になります。ここからは全額は戻りません。
事業者が請求できる金額には法律で上限が定められていて、それを超える額をすでに受け取っている場合は返還しなければならない、とされています。
まだ1回も施術を受けていない場合
契約したけれど施術開始前に解約する場合、事業者が請求できるのは2万円が上限です(美容医療の場合)。
すでに施術を受けている場合
次の2つの合計が上限になります。
- a:すでに提供された施術の対価に相当する額
- b:5万円、または契約残額の20%に相当する額の、いずれか低い額
ここでいう「契約残額」とは、契約の対価の総額から、すでに提供された施術の対価に相当する額を差し引いた額のことです。
【重要】サロンと医療脱毛では、解約料の上限が違います
ここは見落とされがちなポイントです。脱毛サロン(エステティック)と医療脱毛(美容医療)は、法律上は別の区分で、解約料の上限も違います。
| 区分 | 施術開始前 | 施術開始後(bの部分) |
|---|---|---|
| 脱毛サロン (エステティック) |
2万円 | 2万円 または契約残額の10% の低い額 |
| 医療脱毛 (美容医療) |
2万円 | 5万円 または契約残額の20% の低い額 |
施術開始後の上限は、医療脱毛のほうが高く設定されています。「サロンのときは解約してもほとんど取られなかったから」という感覚のまま医療脱毛を契約すると、ここで差が出ます。
サロンから医療脱毛への切り替えを考えている方は、回数の考え方も変わります。
→ 脱毛サロンから医療脱毛への乗り換え|看護師が解説
「残り回数×1回分」が返ってくるとは限らない理由
よくある誤解が「5回コースで2回受けたから、3回分が返ってくる」というものです。実際はそうなりません。
返金額の計算に使われるのは「すでに提供された施術の対価に相当する額」で、消費者庁は、この既提供部分の対価の算出について契約締結時の単価を上限とするという考え方を示しています。解約するときだけ高い単価を設定していても、それは無効になるということです。
つまり実務上は、コース料金は「1回あたりいくら」で契約時にどう決まっていたかが効いてきます。ここは契約書面に書かれている内容なので、契約前に読むしかありません。
そもそも「解約」が発生しない選び方もある
中途解約の対象になるのは、1か月を超える期間かつ5万円を超える契約でした。裏を返せば、1回ずつ支払う都度払いは、そもそも継続契約ではないので解約という手続き自体が発生しません。
「続けられるか分からない」「まず1回だけ試したい」という段階なら、コースを組まずに1回ずつ受けるという選択肢があります。
都度払いの考え方はこちらで整理しています。
→ リゼクリニックの都度払いは損?賢い使い方を看護師が解説
解約したくなる理由は、契約前にかなり潰せます
解約の相談で多いのは「引っ越し・転職で通えなくなった」「予約が取れず期限内に終わらなかった」という、施術内容以外の理由です。これらは契約前に条件を確認しておけば、そもそも起きにくくなります。
確認しておくべき4項目
- コースの有効期限は何年か(期限が長いほど、生活の変化に耐えられる)
- 他の院に移動して施術を受けられるか(転勤・進学で通えなくなるリスクが下がる)
- 予約キャンセルの連絡期限と、回数消化の扱い
- 中途解約に関する規定(後述の書面に記載されています)
カウンセリングで何を聞くかは、こちらにまとめています。
→ 医療脱毛のカウンセリングで聞くこと|看護師が解説
契約前に必ず読む書面が2つあります
特定商取引法では、事業者は消費者に対して次の2つの書面を渡さなければならないと定められています。
- 概要書面:契約の締結前に渡される、契約の概要を記載した書面
- 契約書面:契約の締結後に遅滞なく渡される、契約内容を明らかにした書面
そしてどちらにも「中途解約に関する事項」を記載することが法律で定められています。役務の提供期間、対価、支払時期・方法、クーリング・オフに関する事項なども記載事項です。
また、書面をよく読むべきことは赤枠の中に赤字で記載しなければならず、契約書面のクーリング・オフの事項も赤枠・赤字で記載しなければならないとされています。文字の大きさも8ポイント以上と定められています。
つまり「解約のことは書いてなかった」という契約は、本来ありえません。カウンセリングで概要書面を渡されたら、その場で中途解約の欄を読む——これが一番確実な自衛策です。
公式で確認できる条件(2026年7月16日時点)
解約が起きにくい設計かどうかを判断する材料として、公式サイトで確認できた条件を並べます。どちらが優れているとは本サイトでは書きません。ご自身の通い方に照らして判断してください。
| 項目 | リゼクリニック | ルシアクリニック |
|---|---|---|
| コースの有効期限 | 5年(公式) | 公式の記載を確認できませんでした |
| 他院での施術 | 全国の院で予約可(公式) | 公式の記載を確認できませんでした |
| 予約キャンセル料 | コース料金以外の費用はかからないと明記(公式) | 公式の記載を確認できませんでした |
| 都度払い | あり(公式) | あり(公式) |
まずは無料カウンセリングで、有効期限・院の移動・中途解約の規定を自分の目で確認するのが確実です。
1回ずつ試してから決めたい場合は、都度払いのあるクリニックを見てみてください。
よくある質問
クリニック側が「解約はできません」と言ってきたら?
特定商取引法は、契約の解除を妨げるために事実と違うことを告げる行為や、相手を威迫して困惑させる行為を禁止しています。対象となる契約であれば中途解約はできます。話が進まない場合は、お住まいの自治体の消費生活センターや消費者ホットラインに相談してください。
医療ローンで払っている場合はどうなりますか?
クリニックとの契約と、信販会社とのローン契約は別の契約です。解約の連絡先や手続きの順番が変わるため、契約前にどちらへ連絡するのかを確認しておいてください。
途中解約すると、次のクリニックで不利になりますか?
解約したこと自体が他院に共有される仕組みはありません。ただし途中まで施術を受けた状態は毛の状態に影響するため、次のカウンセリングでは正直に伝えたほうが適切な回数を提案してもらえます。
1回だけ受けて残りを解約するのが一番お得ですか?
おすすめはできません。すでに提供された施術の対価に加えて、上限の範囲内で解約料がかかります。「続けられるか分からない」段階なら、コースを組まずに都度払いで受けるほうが手続きも費用も単純です。
解約の連絡は電話でもいいですか?
クーリング・オフは書面または電磁的記録で行うことが法律で定められています。中途解約についても、いつ・誰に伝えたかが残る方法をおすすめします。
まとめ
- 医療脱毛は特定商取引法の「美容医療」にあたり、1か月を超える期間かつ5万円を超える契約なら中途解約できる
- 書面を受け取ってから8日以内はクーリング・オフ(対価も違約金も不要)
- 8日を過ぎると中途解約。施術開始後の解約料の上限は5万円または契約残額の20%の低い額
- サロン(2万円または10%)より医療脱毛のほうが上限が高い
- 「残り回数分が全額戻る」わけではない。既提供分の単価は契約時の単価が上限
- 概要書面・契約書面には中途解約に関する事項の記載が義務。カウンセリングでその場で読む
解約の条件を知ってから契約すれば、契約そのものが怖くなくなります。まずは無料カウンセリングで書面を受け取り、有効期限・院の移動・中途解約の欄を確認してください。
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※効果には個人差があります。
※本記事の法令に関する記載は、消費者庁「特定商取引法ガイド」を2026年7月27日に確認したものです。制度は改正される場合があるため、最新の内容は消費者庁のサイトでご確認ください。
※各院の条件は2026年7月16日時点で公式サイトを確認したものです。変更される場合があるため、契約前に必ず公式サイトでご確認ください。
※本記事では、運営者が公式サイトで確認できた情報のみを掲載しています。
※医療脱毛にはやけど・毛嚢炎・硬毛化などのリスクがあります。施術の適否・リスクについては、必ず医師の診察により判断されます。
※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)を含みます。

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